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■■■■■■ 目次 ■■■■■■
■用語&基本ルール
■ゲーム準備
■ゲーム進行
■各アクションの解説
■攻撃処理
■終了条件
■例外処理
■ゲームを楽しむ上で

■■■■■■■■■■■■■■■■



■用語&基本ルール


・カード各部説明







・カードの向き


上記のように、カードの前後の辺と両横の辺は斜め135度の境界線で区切り
4つの面、前面・背面・左側面・右側面と定義される。
カードは以後 と呼称し、本陣か武将ではないものを 小隊 と呼称する。


・耐久度と被害トークンと壊滅
攻撃の被害などを表わすために、カードの上に被害トークンが置かれる。
その隊に設定された耐久度と同数の被害トークンが蓄積された時
その隊は壊滅しゲーム上から除去される。


・戦場
縦幅 68cm以上 横幅 75cm以上 を推奨。
この範囲内を戦場とし、その外を戦場外とする。


・距離の測定
本作では距離の測定をカードの短辺長辺で行う。
(サマリーカードの使用を推奨)
隊の移動力や射撃成功値に書かれた四角の記号が
移動可能な距離と射程を表わし、横長の四角記号が短辺、
縦長の四角記号が長辺を意味する。



例1)騎兵の移動力に横長の四角が2つ書かれている。
  これは突撃や移動時の前進または後退で短辺2回分の距離を動かせる。

例2)弓兵には射撃5+の後に縦長の四角が2つ書かれている。
  これは射撃時、長辺2枚分先までの敵を攻撃対象にすることができる。


・移動ルール
移動または突撃アクションを実行する際の前進あるいは後退は、
敵軍か自軍に接触しない限り、移動力に書かれた短辺あるいは長辺
単位で直進させなくてはならない。
これは即ち、短辺の半分の移動や長辺3割程度を移動といった
細かな移動を禁止している
という事である。
(スターターセットは移動力が長辺のカードは無いため、移動の際は最低でも短辺1回分を動かす必要がある)
移動で敵や自軍の隊を飛び越えたり重なる事はできない。
もし強制的にそういった事態に陥った場合は直前で停止し衝突処理となる。(例外処理の項目で後述)


・射撃範囲ルール
射撃成功値の能力を持つ隊は射撃を実行できる。
カード前面全幅から帯状に前方へ直線を伸ばした範囲が射界であり、
射撃成功値の後ろに記された距離が射程である。
この2つの条件が重なる範囲が射撃可能範囲である。


また、特記が無い限り射撃は自軍や敵軍の隊が遮蔽し、
それを飛び越えての射撃は実行できない。
射撃を行う隊の前面のいずれかから直線を引き何も遮らず敵に届いてる状態、
即ち射線が通ってる状態でなければ射撃を実行できないのである。


・ダイスロールの成功値
カードの能力、攻撃力や射撃に書かれた 4+ や 5+ は、
対応するダイスロール処理に於ける成功値を示している。
4+の場合は ダイスを振り4以上の目、即ち456が成功となり、123が失敗となる。


・備-そなえ-
本作では本陣あるいは武将単位でアクションを実行する。
本陣や武将には長槍隊や弓隊といった小隊を組み入れる事ができ、
それらで隊形を作り共に移動などのアクションを実行できる。
だが、本陣に武将を組み込んだりその逆はできない。
隊形にはいくつかの規定がある。
本陣あるいは武将の両横に隣接して1隊づつ、
前方と後方に隣接して1隊づつ あるいは前方中央を境に隣接して2隊、
後方中央を境に隣接して2隊組み入れる事ができる。
即ち、最大で前方2隊後方2隊左横に1隊右横に1隊
合計6隊を1つの本陣あるいは武将に組み入れる事ができる。
これらの集団を"備え"と呼称する。
編成によっては本陣や武将単体で備えを形成する場合もある。

以下 備えの隊形サンプル

 
 
 



・備えの移動力
備えの移動力は備えに組み込まれた隊の中で
最も低い移動力と同じ
になる。
本陣や武将が単体で備えを構成してる場合、
本陣や武将の移動力が適応される。
例1)移動力2短辺の武将に移動力2短辺の騎馬隊を組み込んだ場合、備えの移動力は2短辺になる。
例2)移動力2短辺の武将に移動力2短辺の騎馬隊と1短辺の長槍隊を組み込んだ場合、備えの移動力は1短辺になる。


■ゲーム準備



1.何らかの方法でプレーヤーは自分の担当の軍を決め、
 両者その軍のカード全てを取る。

2.両者とも相手に内容を知られないように本陣と武将の備えを形成する。
 この時点で隊形まで決めなくてもよい。備えごとにカードを重ねておくとよいだろう。

3.ダイスロールや主張などで先手を決める。
 良い手段が無い場合は、最近下剋上した者が先手。

4.戦場縦中央でカード長辺3枚1列分を離しその手前と奥を各自の陣地とする。


 先手から順に1備えづつ自分の陣地に配置する。
 配置時隊形を決定する。 隊形全てが自陣に収まるように配置しなければならない。
 互いに全ての備えを配置し終えたら次へ。

5.両者秘密裏に、行動盤に記された4つのアクションマスへアクショントークン4つを
 任意に配置する。(同じマスに複数置いても構わないし均等に置いても偏らせてもよい)
 両者とも配置し終えたら互いに公開しゲームスタート。




■ゲーム進行


先手から順に行動盤のアクションを1つづつ実行し手番を回す。
これを勝利条件を達するまで繰り返す。


・アクションの実行方法と実行後の処理
行動盤のアクションを実行するには。実行するアクションマスの上に
少なくとも1個のアクショントークンが配置してある必要がある。
いずれかのアクションの実行を宣言した後、
実行回数はそのアクションのマスに配置してあるアクショントークンの数だけ可能。
そのマスに配置された全部を実行しても良いし、あえて一部だけに留めても良い。
あるいは1回実行してその結果を見て2度目の実行を検討しても良い。
アクションの実行後、そこで使用したアクショントークンを一度全て取り、
時計回りの順番に隣のマスへ1個づつ配置しなおす。
要はマンカラである。

例1)行動盤 移動 のマスに4個アクショントークンが配置されている状態で
   移動のアクションを実行することを宣言し、
   あえて1回分を残し3回移動を実行した。 実行後3回の移動アクションのために使用した
   3つのアクショントークンのうち1つを隣の射撃マスに、もう1つを
   更に隣の突撃マスに、最後の1つを回復OR防御マスにそれぞれ置いた。
 → 

例2)行動盤 移動 のマスに3個アクショントークンが配置されている状態で
   1回だけ移動を実行したが、結果が思わしくなかったためそこでアクションを終了した。
   1回の移動アクションのために使用した1つのアクショントークンを
   隣の突撃マスに置いた。
 → 


・ダブルアクション
移動 射撃 突撃 のアクションで自軍の同じ備えが
その手番中に2度目のアクションを実行する場合、
2アクショントークンを使用しなくてはならない。

これは即ち、1回目の1トークンと2回目の2トークン
合わせて3アクショントークン使用することになる。
同じ備えは手番中2回のアクションが最大であり、
3度目は実行できない


■各アクションの解説



▼移動


実行する備えは以下3つの工程を順番に実行する。

1.隊形変更
備えの現在の隊形を規定の範囲内で自由に変更できる。
周囲に敵や自軍がいてそれらに重なってしまうような隊形に
変更することはできない。充分な空きスペースがある範囲での変更が可能である。



2.向きの変更
備えの中核である本陣あるいは武将のカードの中心点を軸に、
最大90度まで回転できる。
回転は隊形を維持し可能な範囲で実行できるため、
回転中に敵や他の自軍に備えの一部が接触してしまう場合はそこで停止となる。
この時点で敵と接触した場合は白兵戦に移行する。(攻撃処理の項目で後述)


3.前進OR後退
アクション実行中の備えの移動力分だけ前方に直進で動かさなければならない。
アクション実行中の備えが1被害トークン以上乗ってる場合は
後方に動かすこともできる。
いずれも敵軍に接触したらその場で停止し白兵戦に移行する。(攻撃処理の項目で後述)
万一、他の自軍に接触してしまった場合は衝突処理を行う。(例外処理の項目で後述)


移動アクションの実行に於いて望むのであれば上記1と2は実行しなくてもよいが、
3は必ず実行する必要がある。
1回の移動アクションを実行したら自軍のいずれかの備えが敵に接触しない限りは1短辺以上
動かさなければならないのである。


▼射撃


実行する備えは以下2つの工程を順番に実行する。

1.向き変更
移動アクションの2と同様である。

2.射撃戦
実行した備え内の隊の射撃可能範囲に敵がいる場合、
射撃戦を実行できる。(攻撃処理の項目で後述)
備え内の複数の隊が同様の条件下である場合は
1回分のアクションでそれらの隊全てが射撃戦を実行できる。


射撃アクションの実行に於いて望むのであれば、上記1と2を
実行せずアクショントークンを使用したことにしてもよい。
これは即ち、あえて何もせずアクショントークンを行動盤上で動かし
循環させてもよいということである。
無論、何もできない状況でそうせざるを得ない事もあろう。


▼突撃


実行する備えは以下2つの工程を順番に実行する。

1.前進
移動アクションの3と同様の処理だが、後退はできない。
白兵戦も行われない。

2.突撃戦
1で敵に接触した場合、白兵戦の代わりに突撃戦に移行する。(攻撃処理の項目で後述)

突撃アクションの実行に於いては、必ず1の前進を実行しなくてはならない。


▼回復OR防御


実行する場合は1アクショントークン使用するごとに
以下のうち1つを実行できる。

1.回復
1ダイスロールを行い4以上の目が出れば、
本陣以外の自軍のカードに乗った被害トークン1つを取り除くことができる。

2.防御
セーブ4+の使用を1回分ストックする。(セーブについては例外処理の項目で後述)
使用可能回数を表示するために行動盤の左上の四角スペースにダイスを置き、
ストック回数をそのダイス目で提示する。
最大ストックは3回。 それを超える場合は実行できない。


回復OR防御アクションの実行に於いては、同じ備えの被害トークンを2度取り除いても
それはダブルアクションのようなコストを必要としない。
アクショントークンの使用回数だけ実行できる。
既にお気づきであろう、複数のアクショントークンを回復と防御それぞれに分けて実行してもよいのである。

■攻撃処理


白兵戦や突撃戦に参加する隊あるいは射撃戦を行う隊の
攻撃回数はその隊の耐久度から乗っている被害トークンの数を引いた数となる。
これらの算出される回数分だけダイスロールを行う、これを攻撃ダイスと呼称する。
以下それぞれの攻撃処理の詳細。


▼射撃戦
実行する各隊がどの敵の隊をそれぞれ対象とするか宣言し、
1隊分づつ攻撃ダイスを振る、攻撃を行った隊の射撃成功値を参照し、
成功の出目であれば、対象に成功した数だけ被害トークンを乗せる。


▼白兵戦
手番側から白兵戦を実行する各隊が隣接するどの敵の隊を
それぞれ対象とするか宣言し、続けて相手が同じく対象を宣言する。
この時点で参加する全ての隊の攻撃回数を算出し、
全ての隊が同時に攻撃したという体で任意の順番で攻撃ダイスを振る
攻撃を行った隊の攻撃成功値を参照し、
成功の出目であれば、対象に成功した数だけ被害トークンを乗せる。
全ての攻撃ダイスを処理し終えたら、この攻撃処理に於いて
双方の与えた被害トークンの数を比べ、少ない方の備えが後方に1短辺分移動する。

同じ場合は攻め手である実行側の備えが同様に後退する。
もし、実行側が相手を後退させた場合は、行動盤の士気を1上昇させる。
この回数を提示するために行動盤左下の四角スペースのダイスを置きその目で現在の数値を表わす。
受けた側が実行側を後退させてもこの処理は行われないので注意されたし。



▼突撃戦
突撃アクションを実行した側が先に、各隊が隣接するどの敵の隊を対象とするか宣言する。
続けて実行側が攻撃ダイスを振る、攻撃を行った隊の攻撃成功値を参照し、
成功の出目であれば、対象に成功した数だけ被害トークンを乗せる。
この実行側の処理が終わった後に、相手の隊が戦場に残っていてかつ隣接していれば
その隊が反撃として同様の攻撃の処理を行う。
突撃戦に於ける受け側は先に被害トークンを受けた上で攻撃回数を算出しなくてはならない
可能性が高いため、大分不利な戦いを強いるのは想像に易いことであろう。
全ての攻撃ダイスを処理し終えたら、白兵戦同様に双方の与えた被害トークンの数を比べ、
少ない方の備えが1短辺分後退する。同じ場合は攻め手が後退。

突撃戦に於いても、実行側が相手を後退させた場合は、行動盤の士気を1上昇させる。
受けた側が実行側を後退させてもこの処理は行われないのも注意である。


※注意※
白兵戦と突撃戦の最後に被害トークンの数を比べる際、
隊の耐久力を超過した分は無視し、その攻撃処理内での合計を算出する。
攻撃処理前より蓄積していた分も無視することを注意されたし。


■終了条件


以下いずれかの条件が達成されら即勝利し、ただちにゲーム終了となる。

・士気が6に達する。
・アクショントークンの数が相手の2倍に達した時。
・相手の本陣が壊滅した時。


■例外処理


・戦況
戦力比の傾きによる優勢劣勢を表現するため、
敵軍の武将が壊滅、あるいは敵軍3小隊が壊滅するごとに、
敵の行動盤から任意のアクショントークンを1つ取り
自分の行動盤の任意のアクションマスに配置できる。


・セーブロール
兵種によってはセーブという特殊能力を持っていたり、
アクションによってセーブ回数を貯める事ができる。
これは攻撃処理で相手のダイスロールが成功時に発動可能。
攻撃が成功した数だけその場でダイスロールを行う。
セーブ6+ であるなら、6の目が出ればその攻撃を1回分無効にできる。
セーブ4+ であるなら 456の目が出ればその攻撃を1回分無効にできる。
失敗すれば通常どうり被害を受ける。
兵種の特殊能力としてセーブが設定されている場合は攻撃を受けるごとに永続で発動するが、
アクションとして貯めたセーブは攻撃処理のダイスロールごとに使用を宣言し1回分消費する。
これは即ち、攻撃処理のダイスロールで敵が2回分の成功目を出しても
アクションで貯めたセーブを1回分消費すれば2回の成功に対して
セーブのダイスロールが2回できるということである。
また、セーブ6+を持つ兵種がアクションで貯めたセーブ4+を使用した場合は
上位互換のセーブ4+を優先して処理を行いセーブ6+の処理は行われない。


・衝突処理
戦場での混乱を表現するため、
後退などで強制的に備えを動かし、敵軍や他の自軍に接触してしまった場合、
接触した時点で停止し、接触を受けた側の隊に1被害トークンを加える。
接触を受けた隊が複数いた場合はそれら全ての隊に1被害トークンを加える。
この被害によって除去された隊は敵に壊滅させられた扱いとなる。
移動アクションで誤算が生じ前進や後退で他の自軍の隊に接触してしまった場合も
この処理が行われるので慎重に自軍の陣形を整えるよう心得よ。


・戦線離脱
隊のカード面積の半分以上が戦場外に出てしまった場合、
その隊はゲームから除去され敵に撃破された扱いとなる。
本陣が同様に戦場外に出てしまった場合は即時敗北となるが、
武将の場合は武将とその備えに組み込まれた隊全てが除去され
敵に撃破された扱いになる。


・側面攻撃 背面攻撃
白兵戦あるいは突撃戦開始時、攻撃対象の隊の側面にいる隊は、
攻撃ダイス+1個の補正
を受け攻撃処理を行う。
背面にいる場合は攻撃ダイス+2
側面と前面の境などで接触した場合は、入ってるカード面積が大きい側の
面にいると判定される。 どちらにも同等の大きさであれば、
ダイスロールで等で決めていただきたい。

また、側面攻撃や背面攻撃を受けた側の後退は、
受けた面の逆へ1短辺分動かす。
即ち右側面から攻撃を受ければ左側面へ、背面から受ければ前面へ動かすという事である。


・カウンターチャージと応戦
兵種に備わる特殊能力、【突撃戦の攻撃ダイス+1】や【白兵戦の攻撃ダイス+1】は
相手が実行した突撃戦や白兵戦でも自軍側に適応される。


・曲射と直射
弓兵に備わる特殊能力【遮蔽無視】は弓の曲射を表現している。
射程や射界の条件下であれば、他の自軍を飛び越えての射撃や、
敵備えの前面を飛び越えて奥の隊を射撃対象とする事ができる。

鉄砲隊はこういった飛び越えての射撃は不可能であり
射撃範囲ルールに則った直射となる。


・乾坤一擲
あらゆる自軍側のダイスロールで不本意な出目になってしまった場合、
望むのであれば自分の行動盤に配置された
アクショントークンを1個をゲーム上から除去し、
全ての出目に1を加えた結果にしてもよい。

この処理はゲーム中1度だけ実行できる。
両者合わせて1度きりである、先に実行したらもう一方は実行できない。
実行した瞬間にアクショントークンが減るため、この時点で相手の勝利条件が
達成してしまう場合があることに注意されたし。


■ゲームを楽しむ上で


本作は実にアナログな操作を必要とするため、
手作業による厳密な測定を徹底するのは難しい。
常に5mm程度の誤差を許容する気持ち、
即ち前進し5mm敵に届かなくても接触した扱いにするとよいだろう。

カードの端、透明なラミネート部分も接触の判定や射撃の範囲に
含めるか否かも、ゲームを始める前に協議していただきたい。
ちなみに公式としては含むを推奨している。

また、プレイ中に判断に困る事態に陥ることもある、
この手のゲームによくある文言で恐縮だが、
そういった場合は互いにダイスロールを行い、
高い出目を出した人の主張に従うとよいだろう。





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著作/shownanrocketiaz 2024